JaSST'14 Tokyo(2014/3/7)に行ってきました~モチベーション&テスト技法について~

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こんにちは、QAエンジニアのkuramochiです。

もう3年目が終わろうとしています。
4月から4年目ですか、早いですね。

さて、今回は先日開催されました、JaSST'14 Tokyoに参加してきました。
私が参加したセッションは以下です。
  • 【H1】 基調講演:Tester Motivation (★)
  • 【C2-1】 テスト設計スキル評価方法の提案と実践事例
  • 【C2-1】 バグレポートの問題事例の調査と改善のためのアンチパターン集の作成
  • 【C3】 自動化・ツールかの先に見てるもの テストは必要ですか? テストを無くすために今すべきこと
  • 【C4-1】 直行表とオールペア法の並行運用によるソフトウェアテスト -手法と強さ、因子、水準の選択ガイドラインー(★)
  • 【C4-2】 探索的テストを活用したシステム手開発手法の提案(★)
上記より、特に、共有したい、印象に残ったセッション等を載せたいと思います。

(上記、あるセッション会場内の様子)

【H1】 基調講演:Tester Motivation
「テストは技術力ではない、人に大きく関係するものです。」

【モチベーションについて】
仕事の関係と興味
モチベーションがあれば、体調が悪くても会社を休むこともなく、転職を考えることもしない
  ⇒お金をあげても、一時的にモチベーションがあがるだけで、それが直結してモチベーション向上につながるものとは言い切れない、生産性につながらない

テスターのモチベーションをあげるにはどうすればよい?
講演で登壇されていたStuart Reidさんはアンケートを行ったらしいです

  • アンケート対象地域とその項目一部です。
    • 地域: オーストラリア、ヨーロッパが大半、少しのアジア
    • 年齢性別: ランダム(アンケート項目には年齢性別の選択を設けていない)
    • どういう企業に勤めているか
    • どういう分野のテストをしているか
    • テスターの中でもそのポジション(役職)は何か
    • etc...

○アンケート結果
役職が変わると昇進するたびに、その役割で求められる技術が異なることより、何によってモチベーションを保てたらよいのか、役職ごとでばらつきがあることがわかった。
例えば、ある一人のモチベーションをあげることに成功しても、それがみんなに通じるとは限らないということです。
また、特に役職の中でもテストリードの人はテストアナリストとテストマネージャーとの間のポジションより、やることがたくさんありすぎて、時間に追われてしまっている。レビューが多いことでモチベーションが下がっている可能性が十分考えられる。
以下、職種、役職の詳細の一部です。

  • 開発者
    • いろいろなことをしたいと思っている人が少なく、プログラミングに集中したいと強く望んでいる人が多い
  • テスター
    • 幅広い分野でさまざまなことをしたいと思っている人が多い
    • 一つのプロジェクトが完結し、成功することにモチベーションを感じている人が多い、完結する前に異なるプロジェクトに異動になることにすごくストレスを感じている(特に、アジアの人たちは、ヨーロッパやオーストラリアよりもこの思考が強い)
    • アジアのテスターは、プロジェクトを始めるきっかけとして、誰かと一緒に働きたいという気持ちのオーストラリアやヨーロッパの人とは違い、与えられたプロジェクトについて、どうやって働きたいか、どうやって進めてどのツールで完結させるかを考えてテストをすることにモチベーションを感じている。
アンケート結果とまとめ
【テスターのモチベーションをあげるのに良いこと】

  • やりがいをあげること
  • 評価されること
  • 他で貢献できること(仕事とは違う何かのことで)
    • 例えば、書籍を書いたり、他のコミュニティーを持っていたり、つまり、会社以外の場所でテストに興味を持っている人
  • お金があがること
【テスターのモチベーションをあげるのに悪いこと】

  • 悪い経営陣
  • 評価されないこと(感謝されないこと)
  • 繰り返し何かをしなくていはいけない仕事を与えられること
  • どこまでで完結されるのかが不明確であること(どこの段階でリリースされるのか)
    • テスターは品質の悪い状態でリリースされることを嫌う


【感想】
正直、お金をもらってもモチベーションにつながらないという結果には驚きました。
さまざまな金額をもらっている人よりのアンケートだったので、この結果もわかる気はしましたが。
評価されないとお金をもらえないというのは比例していると感じているので、評価されるようなことがなければお金ももらえないのかなと少し感じました。

また、テスターだけでなくたぶん全ての職種役割の人に共通して、繰り返し同じ仕事をたんたんとしなければいけないことを嫌っている、ということにも共感を得ました。

そして、他で興味を持っているかを探したほうがモチベーションにつながるという結果について、普段の業務とは少し違った感覚でお仕事できる環境を与えてもらっていたり、仕事とは別にテストに興味がわくということは直結してモチベーションにつながるなと感じました。

今回、いろんな役職の人、地域等の結果より、アジアはアジアでも特に日本の環境は良いんだと感じましたし、場所によって、求めることも当然ながら異なるし、やりがいもかわってくることもわかりました。今回の結果で国際化とかに取り組んでいる会社には参考になるようなアンケートのとり方だと思いました。

自分の役職だとテスターの立場となりますが、普段仕事をする中でこの人はどういうことに興味があって何を嫌うんだろう、また何が得意なんだろうというのを感じならチームの方、また関わる全ての方とモチベーション高く一緒にお仕事できたらよいなと素直に思いました。


【C4-1】 直行表とオールペア法の並行運用によるソフトウェアテスト -手法と強さ、因子、水準の選択ガイドラインー

宇宙並に数がある組み合わせテストのパターンを減らす方法は?
 ここでの文言を共有

  • 因子・・・テスト対象の項目(ex 年齢)
  • 水準・・・テスト項目の取得値(ex 10代,20代,,,)
  • 強さ・・・組み合わせる因子と水準の数

 ⇒因子と水準をどのようにバランスよく抽出するのかが大事!!!

【直交表】
 すべての組み合わせを網羅的に抽出してくれるのが、直交表のいいところ

  • 普段から、デシジョンテーブルを作成している会社、チームは、因子と水準をうまく抽出することができるだろう。
  • 金融や保険などの網羅的にテストをしないといけないような分野のテスターは直交表を用いるとよいかもしれない

【オールペア法】
 その名の通りペアなので、ここでの強みは常に2である。PICTを使用する。

  • 禁則が多いので、やりづらいかもしれないが、因子と水準をバランスよく抽出できれば、使いやすい。
  • 直交表よりも、組み合わせの数が少ないWEBとかUIがあるシステムに対しての組み合わせパターンを抽出するなら、オールペア法を用いるとよいかもしれない


【感想】
直交表とオールペア法を知っているのに、なんで活用していないんだろうという自分への疑問がわきました。オールペア法は実際に使ったことがあるし、複合検索のテストのときは組み合わせが宇宙並みにあったので、活用しパターンを減らせたなと思い出しました。
誰かに高原するようなことでもないし、それをしたからバグが見つかって、本番に影響が出ないようなテストができたっている時間をもちずらいから、忘れるのかもしれない。これからは、自分の満足できるテスト、組み合わせを探しながらテストケースを作成できたらいいなと思いました。


【C4-2】 探索的テストを活用したシステム手開発手法の提案●探索的テストとは
その名の通り、探索しながら、テストケースを持ちいらずに怪しいところをテストしてバグを見つける手法のことを言います。

多くの人は探索的テストしていないかもしれない、っという人が多いかもしれないが、おそらくみんなしているはず、例えば以下の例があげられる。(A:qa、B:dev)
 A:Bさん、ここはこの結果であっていますか?
 B:あってますよ
 A:よかった、あれ?でもここにこれをいれたら結果はどうなるんだろうか、、、?
 B:あっ・・・(それはバグだっ)

探索的テストは、怪しいところを中心としてテストを行うので、バグを見つける確率は高い。しかし、探索的テストのデメリットも多い。

  • どこで完結にしたらよいのかがわからない(見つけにくい)
  • 非公開テストなので、お客様にそれだけだと信頼を得るのが難しくなる場合もある
  • テストケースベースでテストをしているわけではないので、再現しづらいので、開発の工数をとってしまう可能性が高い

探索的テストの方法案

  • 探索的テストは普段のテストと並行してテストをしてみよう
  • 単体テストの後に端s駄句的テストを1工程いれてみて、早めのバグ出しをしてみよう


探索的テストに対する細く

  • 年齢、経験に関係なくバグを見つけられるような統計がでたので、誰が実施してもいいと思う。できるなら、実務経験のある人がやるとより一層バグを見つけられる可能性が高いかもしれない
  • 探索的テストをする前に、バグを洗い出し、怪しい場所を把握しておくとより効率よく実施できるかもしれな


【感想】
テストケースを考える際は、まずBugzillaで該当のものに対して洗い出しを行い、手を動かしながら画面で結果を確認して作成するが、その際にBugzillaの洗い出しをしているので今までで怪しいことろっていうのが少しつかめているかもしれないことより、探索的テストを実施して、ケースを増やしていくのがよいかもしれない。また、テスト実施時にも同様にケースを増やしながら探索的テストをしていくとよいのかもしれない。

自分の中でわざわざ探索的テストを実施するという考えができなさそう、モックがあって一通りの手動テストをするという機会があれば、ここで実施するのもありかもしれない。

(特に、UIのテストについてはこの段階で見つけたいもの、最初の段階なら修正してもらえる可能性も高くなるから)

あと、探索的テストってあまり知られていないというか、記録がないらしいので、実践してみるのも楽しいかもと思いました。普段からやっているのかもしれないですが、、、ちょっと意識してやってみようかと。


【全体の感想】
内容について、去年は自動化やオフショア、モバイルテストについての議題が多かったイメージですが、今年はテスト手法や改善、プロセス、モチベーションについての課題が多かったイメージです。
個人的には、モバイルテストとかにも興味があったのであったらよかったなと思いました。
場所について、去年は目黒の雅叙園で、今年は東洋大学の白山キャンパスで開催されました。ちょっと現地で迷子になりそうだったのが疑問ですが、それ以外は、個人的に、学食が食べられ、1食500円(三食再度サラダ、メイン、飲み物)で大満足でした。
会場の雰囲気について、参加者全員お金を払って参加しているからか、真剣に参加しに来ている人が多いなという印象でした。
(エンジニアどらやきを配っている企業があって、珍しかったので少し興味がわきましたっていうのはおまけです。)

また、来年も参加したいと思うので、どうぞよろしくお願いします。


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