第1回 日本Seleniumユーザーコミュニティ勉強会に参加してきました!

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QAのkmtです。

弊社マスコットエンジニアのchappie第1回 日本Seleniumユーザーコミュニティ勉強会に参加してきました。
詳細なまとめはchappieが個人ブログにアップしてくれているので、私は自社との関連を中心にした感想をアップしたいと思います。


まずは、コミュニティ開催のあいさつということで主催の伊藤望さんがコミュニティの活動などについて説明されていました。

事前アンケートでとった回答によると

1.3分の1がWebDriverのみ
2.3分の1がSelenium IDEのみ
3.3分の1がWebDriverとSelenium IDEの両方

を使っているそうです。

もうSelenium RCを使っている人は少ないようですね。
また、どんな言語でテストを作っているかという解答ではJavaで書いてる人が多く、次にruby, c#だそうです。
伊藤さんは意外とおっしゃってましたがSeleniumがJavaベースで開発されていること、テスト対象の開発言語がJavaが多そうなこと、IDEからのエクスポートがあることを考えれば納得のいく結果かもしれません。

ちなみに弊社では

1.Selenium IDEでポチポチ記録してhtmlでテストを管理
2.シャノン用のJenkinsプラグインでテスト実行時にJavaに変換

してテストを実行しています。

以前はHTMLでテストを実行していたのですが、実行時間が長くなってしまったり、いろいろ不便な点が多かったので2年ほど前にプラグインを作成してもらいました。
詳細な内容は作成者のou.gが書いた記事をご覧ください。


次にお待ちかねの招待セッションSeleniumの生みの親の一人のJason Hugginsさん。SAUCE LABSのCTOをされています。とってもマイルドな雰囲気、声の持ち主でまるで俳優さんのような素敵な方でした。

Jasonさんによるセッションでは、

1.Seleniumについて
2.Appiumについて
3.ロボットについて

の3つをお話くださいました。

私も含め今回参加された皆さんが一番気になっていたSelenium3についてはあまり言及はなく主にSeleniumの歴史について話されていました。

次にAppiumに関してですが、これについてはSeleniumと比較しながら、コンセプトや方針について詳細にお話してくださいました。
AppiumもSelenium WebDriverを使用していて、HTTPでUIAutomaterとやりとりして実際のデバイスとやりとりをしているんだそうです。
Selenium同様マルチドメイン(iOS, Android)に対応しており、ネイティブアプリ、ハイブリッドアプリの両方に対応しているそうです。
スマホのブラウザーはこれでテストできるのかな?と思っていましたが、後に参加者の方が質問をしてくださり、ネイティブのほうに含まれている、つまりテストできるとのことでした。
Appiumではテストするアプリをダウンロードするなどして実際に取り込んでからテストをするに対してSeleniumはご存じのとおりテスト対象のURLを指定してやりとりするところが少し違います。
が、デモをみた限り基本的なところはほとんど同じなのでSeleniumを使っているみなさんはすぐに使いこなせるんじゃないかと思いました。
ただし、まだ開発途上でSeleniumのようには安定していないところもあるとご本人もおっしゃっていましたし、ご存じテスト番長さんもちらっとそんなことをおっしゃってました。


最後にロボットについて。ロボットってなんやねん!趣味?と思いましたが、趣味もかねていますが結構本気なんだなーと思いました。やはり新しいデバイスがでてくるとそれに対して自動化できるようにする仕組みを素早くつくるのは難しい。なので、実際に操作することができればすぐに対応できる!という考えのようでした。
これに関してはまったく同感なのですが、日本のロボットとかアンドロイドとかの技術がすごすぎるせいかやや見劣りはするところです。


セッションの最後に参加者からの質疑応答に答えて下さったのと、セッションの内容を総合すると方向性としては


1.Selenium(ブラウザ)とAppium(スマホ)を包括したのがSelenium3

2.Selenium3の目玉はテスト作成者にとっては目立ったものはないかもしれないが、WebDriverをW3C標準化することにより、ブラウザに依存する部分をSeleniumからそぎ落としていき、Seleniumはテストの実行部分、ブラウザ部分は各ベンダーが責任を持てるるようにすること

3.最新のSeleniumに問題があった場合にいろいろ回避方法があるのは良いことなので、RCやIDE、Builderなど過去のものもいきなり使えなくするわけではない。ただし、RCやIDEにはそれぞれに抱える問題があるので最新のものを使っていってほしい

といった感じでした。



最後にライトニングトーク。実際に他の会社の方がどうやって使っているのかとか、どんな感想をもってるのかとか、便利なツールを作っていらっしゃる方とかやはり生の声が聞けるのはありがたかったです。


個人的な感想としては、

1.ブラウザ毎の差異がなくなる仕組みになるのはいいことだと思うが、某シェアNo.1ブラウザが遅い限り、Seleniumに問題はなくともQAはテストがこけることに悩まされるんだろうなあ。

2.ブラウザ依存部分は各ベンダーにということだが、ほんとにベンダーが対応してくれるんだろうか。

3.欧米のようにAutomaterとTesterが職業として分かれていない日本では、IDEなくなると結構痛いんじゃないか。結局のところコードで書くか、IDEでポチポチおすかは慣れではありますがやっぱりIDEだと楽だし、作成方法の説明もしやすいなあと。
実際のアンケートではJavaでテストケース作成している人が多かったのでそうでもないのかもしれませんが、勉強会に来ていない人やJavaでテストケース作成している人もIDEでエクスポートしてるんじゃないのかなとか。


思いました。


今回はこのような貴重な機会に参加できて、伊藤さんを含め、開催にかかわった皆様には感謝、感謝です。
今後は、Selenium単体についてだけでなく実行環境など含めたCIについていろんな方々とお話しできたらなと思いました。



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